ハーブとの出会い #3
全国の花粉症に悩む皆様。
ピーク時は何をしていても気持ちは鬱々と下降気味、辛い日々を過ごされてきたかと思われます。
この鬱々感から解放されるマインド対処法を皆さんはお持ちでしょうか?
お気に入りの香りのスプレーやコロンなどで、一瞬でも生き返る瞬間なんかがあれば本当に救われますよね。
私の花粉症との付き合いはそろそろ20年近くになります。
前半の10年ほどは、仕事が仕事なのでとにかく速効性を求めて薬に頼る日々。
しかし、症状が落ち着くのはほんの一瞬。一向に良くならずむしろひどくなるばかり。
そして、それからといえば副作用との戦いでした。
眠くはなるし、殆ど効き目が感じられなかったのでいつしか薬は一切止めました。
薬を飲まなければつらいわけですが、飲んでもその辛さは変わらないどころかひどくなる一方。
薬を飲む他に対処法はないのだろうか?
そこでようやく気づいたこと。
どうやら花粉症発症したのには自分のライフスタイルの中に原因がありそうだな…。
昔から皮膚が極度に敏感で、元々かぶれやすい体質でもあったし、
化粧品や医薬品トラブルは本当に多かった。
自分の身体と向き合うこと、そして身の回りのものに気を遣い、
自然の素材をチョイスするようになっていったのはその頃からでした。
ライフスタイルの見直しのきっかけとなった花粉症発症。
そして、その花粉症に悩むときのマインド対処法として、
私にとって欠かすことのできないものとなった。
それが、このペパーミントなのでした。
そのペパーミントに初めて癒された体験こそが、毎年来る今時期の憂鬱な私を支えてくれています。
私がフローリストだった時代。
仕事を通してたくさんのフレッシュハーブとの触れ合いがありましたが、
花粉症を発症して以降、それまでよりも一層深くハーブと向き合うようになりました。
フラワーショップには春から秋にかけてハーブの苗や切り花が少し入荷します。
今でこそ、雑貨屋さんや洋服屋さんにも並ぶほどハーブ苗の販売はメジャーになりましたが、
当時は特定のフラワーショップでしか手に入れにくいものでした。
もともとスミレや山野草のような地味な花が好きな私には、どストライク。
とにかく可憐で健気。という印象でした。
チェリーセージ、アメジストセージ 、ローズマリー
ミントにおいては
ペパーミントやスペアミント パイナップルミントやアップルミント
レモンヴァーベナにレモンヴァーム
チャイブやフェンネル、イタリアンパセリ…
当時私は、新宿のビル街にある排気ガスにまみれた今思えば花の生育には相応しくない環境のフラワーショップで働いていました。
風にふわふわっと柔らかに揺れる茎葉と、決して華やかではないからこそ芳香を放つ、自らの存在を印象づけるハーブたち。
日々の開店閉店時に商品ディスプレイをしながら、そんな健気ながらもどっしりと構えた存在感に激しく魅了されっぱなしでしたね。
それからというもの、暇さえあれば売り場のハーブたちをこっそり指で擦り芳香を楽しんだものでした。
切り花コーナーには、バラやユリなど華やかな花がたくさんあるはずなのに、次第に私は葉から香りを放つハーブに夢中になっていったのでした。
そんなフローリスト生活何度目かの春の、ある日のこと。
いつものように売り場の花器の水替えをしていたら、突然くしゃみが出はじめたのです。
まさにこの時が、私が花粉症を発症した瞬間。
それはもう、「これはコントか?」ってくらい嘘みたいにくしゃみが数十回も連続発射。
そのたびに溢れる鼻水と涙。
手をつけられないくらいのレベルで何度も何度もビックウェーブが押し寄せてきました。
お陰でその翌日は、肋骨は痛いわ、腹筋が筋肉痛になるわで、それはもう酷い目に遭いましたよ。
翌朝は睡眠不足で目はシバシバ。 それはもう、死ぬ思いでした。
ヘロヘロな状態で出勤。 憂鬱な思いで朝の品出しの仕事に就くと、案の定くしゃみ鼻水のオーケストラが勃発。
あっという間に鼻と喉がひどく詰まってしまいました。
次第に耳はキーン、頭はガンガン。
最悪~~ こんなんじゃ、仕事にならないよぉ~ そんなときに思い出したのが、窓際で風に揺れる店頭のハーブ苗の存在なのでした。
『ハーブちゃ~~ん』 一目散にハーブに駆け寄り、ペパーミントの姿に癒されました。
こっそりペパーミントの葉を鼻に近づけ、その葉の裏を指で擦り潰し鼻に近づけてみました。
すると…。 ほのかに香りがしてきた~ ショボショボ目は生き返る~ 鼻水は徐々に緩んできたではありませんか!!
驚いた~ ほんとに、驚いたんですよね。
植物のチカラを感じた瞬間でもありました。
後日、書店で園芸本を手にし、巻末にある数少ないハーブのコーナーを覗いてみると。
ペパーミントをはじめとするミントには鼻や喉の通りが良くなるとか、目がスッキリするなど、
身体への働きかけとして【効能】というものがあることを思い出したのです。
(当時ハーブ専門書は少なく、ざっくりとした説明しかなかったように思います)
さらに読みすすめると、花粉症の症状を緩和するとあるではありませんか。
へぇ~、すごいな~ ミント、やるね~。
その時は、ただ感動なのでした。
(コレが後にアロマテラピーというものだと知り、アロマテラピーの勉強を始めたきっかけでもあります。)
その後、花粉症にはユーカリやティートリーなど他にも効果があるものがあると知りました。
しかし、私のなかでのベストはやっぱりペパーミント。
悩み苦しんだあの時に、救われたという経験が大きく影響しているからだと思います。
効能効果の書面上の情報で選んでからの体感と、本能で受け取った体感に優劣はつけられない。
あの時の私は確かに、スペアミントでもなく、ユーカリでもなく、ペパーミントを求めたのだ。
この最初の経験が頭に強烈にインプットされているからなんです。
そこには全葉の肌との心地よい感触を伴い、そこから拡がる優しい香りによるヒーリング効果が私にとっていちばんだ、と感じるのです。
なんと言おうと、それか私にとってベスト。
香りの効果以上にマインドに働きかけるチカラがあるんだな、きっと。
ちなみに今では、ペパーミントは私の中では花粉症以外のあらゆるバランサーとして使われます。
身体のセンサーは五感が支配しています。 そのセンサーを正常化させるには、ときには知識が邪魔することさえあるのかもしれません。
知識は後日、きちんと【確かめ】として使えばいいし、本と内容が違ったとしても自分を信じてうろたえることなく続ければ良いのです。
でも真剣に向き合って出した選択に、さほど間違いはないからこれまた不思議なもんです。
五感を研ぎ澄ませれば、きっとあなただけの『心地よい』『嬉しい』が見つかり、
ここぞというときにあなたのチカラとなって背中を押してくれることでしょう。
それが本当の意味で自分にとってのマインド対処法。
思い込みとはちょっと違う、あなたにだけ通じる「上手に生き抜くためのコツ」のようなものになるのでしょう。
…つづく…
2015/3/14 アメブロより再投稿
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