五感でめぐる、夏の空とわたし vol.2|初夏の植物療法・梅雨篇
― 芒種から梅雨入り湿を巡らせ、植物とともに“ととのう”時間 ―
ゆいぐさBotanica 季節のセルフケア便り
こんにちは
アーユルヴェーダと植物療法の知恵から、二十四節気の流れに沿って暮らしを調律するゆいぐさBotanicaです
6月上旬、二十四節気の「芒種(ぼうしゅ)」を迎え、いよいよ梅雨がやってきます
雨の気配が濃くなり、空は湿り、体も心も「なんとなく重い」——この時期は、日本の植物のやさしい力で“ととのえる”ことを始めてみませんか?
二十四節気の「芒種」とは?
芒(のぎ)とは、稲や麦の先端にあるトゲのような部分
芒種は、稲などの穀物の種を蒔く時期=「命の準備が始まる時」です
しかし、私たちの身体は反対に「湿気による重だるさ」で、命の循環が停滞しがち
これは、植物も私たちも「水が多すぎると根が腐る」という共通のサインです
梅雨どきに現れやすいサイン(ボディとマインド)
足元の冷え・重だるさ 胃の重さ・下痢・消化力の低下 眠気・やる気の低下・落ち込みやすさ 肌のベタつきや湿疹・かゆみ こうした状態は、アーユルヴェーダではカパ(水・地)+ピッタ(水・火)の乱れ、植物療法では「排出(デトックス)と巡りの滞り」の状態です
五感で気づく、梅雨の“うっすら不調”
視覚|空がぼやけ、色彩がにじむ
→ モヤのような景色、窓に映る雫。気づけば「深呼吸」を忘れていませんか?
嗅覚|湿った土、葉の香り、ドクダミの清涼感
→ 独特の香りも“体内の巡りを促す合図”。ドクダミやミントの香りに「心がほっとする」感覚を大切に。
触覚|ベタつく空気、肌の重さ
→ 肌に触れる感覚が不快に感じたら、“排出のタイミング”です。
聴覚|静けさの中にある音(雨・風・虫の声)
→ 五感が鈍くなりがちな梅雨は、「音に気づく力」がカギに。
味覚|スッキリした酸味・苦味が欲しくなる
→ 梅、紫蘇、すだち、ミントなど
身体が自然と求めている味=整えるヒントです
暮らしの中でできる、植物療法の“巡らせケア”
▪ ドクダミと薄荷のハーブミスト
→ 湿気で重たい空気や気分を、清々しくリセット。
朝・昼・夕の「空気の切り替え時間」にシュッとひと吹き。
▪ 紫蘇+クコの実の薬膳風スープ
→ 食欲が落ちがちな梅雨どきに、胃腸をやさしく支える滋養の一椀
▪ ヨモギ・ドクダミのハーブ足浴
→ 湿気の溜まる足元を温め、余分な水分や疲れを流す。
→ 夜寝る前の5分だけでも、睡眠の質が変わります。
▪ 苦味のハーブティー(桑の葉、たんぽぽ)
→ 消化力を整え、体の内側の“風通し”を良くしてくれます
雨の季節だからこそ、ととのう感覚を育てる 梅雨は、一見ネガティブに思われがちですが、
実は植物と人が「排出」「再生」に向かう準備の時期です
香りを感じ、空気を入れ替え、湿気とともに気持ちも流す植物の小さなケアは、日々の疲れや感情の滞りにそっと寄り添ってくれます
次回は、夏至を迎える季節に向けて
「ピッタ(火)との付き合い方」をテーマに、アーユルヴェーダの視点から“夏の巡りと熱”についてお届けします
忙しい日常の中でも、空と植物がそっと背中を押してくれる感覚を感じてくださいね
ゆいぐさBotanicaより
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