五感でめぐる、夏の空とわたし vol.3|アーユルヴェーダ的夏至篇

 ― 夏至の光と火。アーユルヴェーダで“熱”と調和する ― 

ゆいぐさBotanica 季節のセルフケア便り 


 こんにちは

二十四節気とアーユルヴェーダの知恵から、 自然と調和するセルフケアをお届けしている 

ゆいぐさBotanica です


6月下旬。 いよいよ夏至(げし)を迎え、1年で最も昼が長くなるころ

空の色はまぶしく白く、 大地には「陽」が満ち、植物たちは全身で空を仰いでいます


しかし、私たちの内側にもその“陽”は入り込み、 知らず知らずのうちに「火」が強くなりすぎていることも。 


 アーユルヴェーダで読み解く「夏の火」 

アーユルヴェーダには3つのエネルギーがあります


ヴァータ(風・空):動きと変化 

ピッタ(火・水):消化と熱 

カパ(地・水):安定と潤い 


 夏至の頃、ピッタ(火と水)のエネルギーが最高潮に達します

太陽のエネルギーを強く受け、こんな変化が起きやすくなります


 肌荒れ・吹き出物・目の充血 

 イライラ・焦り・怒りっぽさ 

 胃のムカつき・食欲過剰または低下 

 情報過多・神経の緊張 


 つまり、「内なる火」が過剰に燃え出し、 “心とからだを焦がしてしまう”状態です



五感で読み取る「火の気配」 

視覚|白く輝く空、まぶしい光 

 → 空の色が青から白っぽく変化。視界も鋭くなりすぎる時期

 → 意識して「陰影」や「涼やかな緑」を見る時間をつくりましょう


嗅覚|熱を抜く香りを求めている 

 → ミント、クロモジ、レモングラス、バジルなど。 

 → 香りを“冷ます手当て”として使うのが、ピッタの賢い整え方


触覚|肌に熱がこもる・汗のベタつき 

 → 冷房ではなく「風」「水」「香り」で冷やす工夫を


聴覚|刺激音に敏感になる 

→ ピッタ過剰の時期は、感覚も過敏になります

→ 音を“選ぶ”のではなく“距離をとる”意識を持つと◎ 

 

味覚|酸味・甘味・渋味が心地よく感じる 

→ アーユルヴェーダでは、ピッタを鎮める味として 「甘・苦・渋」が基本


暮らしの中でできる、ピッタ調整のセルフケア

▪ 冷却・鎮静のハーブウォーター 

  クロモジ+ミント or レモングラスで作るハーブウォーター

   → 冷蔵保存して朝晩にスプレー/飲用。香りでも内側でも“火を鎮める”

▪ アロエベラ or ギーでの肌ケア  

  → 肌に熱がこもると、ピッタ由来の湿疹や赤みが出やすくなります

   自然素材で「潤しながら冷ます」手入れを

▪ 火の時間に“あえて静かに”過ごす 

  → 午後2〜4時はピッタが高まる時間帯

   PC・スマホ作業を減らし、香りや音で「心の火」を落ち着ける習慣を


火は、浄化にもなる

しかし、燃えすぎないように ピッタは「変化」や「浄化」を促す大切なエネルギー

燃えすぎれば、自分や人を傷つけてしまうことも然り


だからこそ

アーユルヴェーダでは“冷ます” “沈める” “受け容れる”ことを 

この季節にとても大切にします


火と向き合う6月の終わり

目に見えない“内なる火”を感じ、植物の香りと暮らしのリズムで

ちいさく調律していきましょう


次回は、「真夏と植物たちの涼の知恵」についてです

植物療法の視点から、炎天下の日々を心地よく過ごす工夫をご紹介しますね



 ゆいぐさBotanicaより

ていねいな暮らしをデザインする

五感を満たす暮らしへと導き、健康美あふれる人をふやし“ツナグ”

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